ご相談窓口 製品情報 技術情報 新着情報 ホームへ戻る 用途事例 English 対外発表 新製品・試作品紹介
Home > 新着情報 > 軟質塩ビ代替向け新規ポリマー素材を開発
新着情報

2002.7.18掲載

軟質塩ビ代替向け新規ポリマー素材を開発

製品・試作品概要

軟質塩ビ代替向け新規ポリマー素材
「S.O.E.
TM−SS」の開発・事業化について

 当社では、エラストマー事業を競争優位事業と位置付け、積極的に事業の強化・拡大を進めています。この方針に基づき、独自の技術をベースとした新しい高機能エラストマー製品の開発に注力しており、ここ数年、数々の新規製品を開発、事業化してきております。このたび、塩ビ樹脂の代替素材として有望な新規ポリマー「S.O.E.TM−SSシリーズ」を開発、事業化を開始いたしました。


1. 今回、当社が開発に成功した「S.O.E.TM−SSシリーズ」は、(1)軟質塩ビに匹敵する柔軟性(室温以下で軟質化)・機械的物性を有し、(2)軟質塩ビと同等の加工機器、加工条件で成形加工が可能であり、更に(3)軟質塩ビの性能を上回る、耐傷付き性、耐摩耗性等を実現した、優れた新素材です。 
 特に(2)、(3)については従来の塩ビ代替素材(ポリオレフィン系素材)では実現困難な特長で、当社独自のポリマー技術の成果であり、軟質塩ビ代替素材として有望な新規ポリマーです。

2.軟質塩ビの代替は、環境対応の観点から、長年、オレフィン系樹脂を中心に広く検討されてきました。しかし、耐傷付き性、耐摩耗性に関しては軟質塩ビに及ばず、また軟質塩ビにおいて広く用いられているカレンダー加工のような成形・加工方法を使うことができないなどの問題がクリアできず、充分な材料はいまだ開発されておりませんでした。
  「S.O.E.TM−SS」は、カレンダー加工以外にもキャスト成形、ブロー成形、押し出し成形、射出成形、発泡加工など、幅広い加工での対応が可能であり、非ハロゲン系素材であることから安全に焼却でき、また可塑剤を含んでいないため、ブリードの問題はなく、耐熱性、耐候性にも優れています。さらにオレフィン系、スチレン系をはじめとする各種樹脂、エラストマーとの相容性に優れ、ブレンドにより硬さなどの性能を調整することができます。また無機充填剤のローディング性も高く、多量のフィラーをブレンドすることも可能です。

3.「S.O.E.TM−SS」と同様の性能は、メタロセン触媒で重合したエチレン/スチレン/インターポリマーでも実現可能であることが一般に知られていますが、当社の「S.O.E.TM−SS」は、これと全く異なる製造技術をベースとし、コストも安く、また製造技術の自由度が高いことから、今後新たな機能を付加していくことも可能です。

4.当社は、「S.O.E.TM−SS」の特長、他素材に対する優位性を活かし、従来軟質塩ビが使われていた幅広い用途で、代替素材としての市場開発を開始しました。ターゲットと見込まれるのは、自動車内装や鞄、スポーツ用品等に用いられる人工皮革、包装材などのフィルム、シート、テープ用途、建築材料、包装材料に用いられる発泡成型品、制振/防音材料、アスファルト改質剤、粘接着剤用原料など、極めて広い範囲に及びます。
 

5.当社では、昨年10月より、合成ゴム・エラストマー製品の特長、性能データ、用途事例を網羅した本WebSite「AKエラストマードットコム(http://www.akelastomer.com/)」を立上げ、お客様に活用いただいております。本ポリマーに関する情報もラインアップに加え、お客様からのアクセスにタイムリーに対応しつつ、市場開拓を進めていく方針です。

6.なお、同時期に開発し、すでに市場開拓を進めているオレフィン系エラストマー(S.O.E.TM−SOシリーズ)についても、自動車用ポリプロピレン改質、オレフィン系フィルム改質で着実に評価を得つつあるほか、靴用途でも、EVAとブレンドすることで、従来のオレフィン系エラストマーで達成できなかった良好な圧縮永久ひずみ性能が得られ、着実に実績を伸ばしております。


 当社は、今回の「S.O.E.TM−SS」の事業化により合成ゴム・エラストマー事業の一層の強化を図ると共に、今後もその技術力を生かした製品開発に取り組んでまいります。

以 上

(参考1)300%引張時のヒステリシス特性

室温での引張試験において軟質塩ビ樹脂(軟質PVC)に非常によく似たヒステリシス特性を示します。
* 軟質PVC: 軟質塩ビ樹脂。自動車内装用途向けグレード 、硬さ(ショアーA)66
L601: S.O.E.TM−SSシリーズ、硬さ(ショアーA)67             


(参考2)S.O.E.TM-SS(L601)と軟質塩ビ樹脂の耐傷付き性の比較

耐傷付き性に関しては、軟質塩ビ樹脂と同等以上の性能を示します。
S.O.E.TM-SS(L601、硬さ67)
軟質塩ビ樹脂(自動車内装用途向けグレード、硬さ66)

*鉛筆ひっかき試験後の傷
 荷重: 100g
 鉛筆硬度: 9H
 鉛筆移動方向: 右から左


(参考3)S.O.E.TM-SS(L601)と軟質塩ビ樹脂の耐摩耗性の比較

耐摩耗性についても軟質塩ビ樹脂と同等以上の性能を有しております。
S.O.E.TM-SS(L601、硬さ67)
軟質塩ビ樹脂(自動車内装用途向けグレード、硬さ66)

*学振摩耗試験後の状態(1万回摩耗後)
 摩擦材: カナキン3号綿布
 荷重: 500g
 摩擦面: R形状、幅19.5mm

(参考4) 代表的な各種軟質材料における摩耗特性の比較

 
軟質塩ビ樹脂
S.O.E.TM-SS(L601)

スチレン系エラストマー(SEBS)

オレフィン系エラストマー
硬さ(ショアーA)
66
67
79
77
引張破断強さ(MPa)
10.8
11.8
24.5
3.9
学振摩耗試験
摩耗回数(回)
10,000
10,000
10,000
4,000
摩耗量(ml)
0.04
0.01
0.07
0.11
評価
×

*軟質塩ビ樹脂: 自動車内装用途向けグレード
  オレフィン系エラストマー: EPM、非架橋タイプ。MFR(L)=0.3g/10min
 

* これらの数値は、定められた試験法に基づいて得られた代表値であり、保証値あるいは製品スペックではありません。個々の用途に最適なグレードを選ぶ目安としてご参照下さい。なお、これらの数値は物性改良の為変更することがあります。
* これらの商品に関するお問合せは「ご相談窓口」よりお願いいたします。


▲topへ
 
ご相談窓口 リーガルポリシー プライバシーポリシー サイトマップ 事業概要 ホームへ戻る